むし歯にしない予防健診 小学中・高学年編
前回は、初めて歯が生えた子から小学校低学年向けの予防のお話をしました。
今回は大切な生えかわりの時期である小学校中学年から高学年向けのお話です。そう、生涯をともにする歯がぞろぞろ生えてくるのです。もう換えはありません。
この年代のポイントはこの2点!
- 本人に自覚してもらう
- 自然に実践できるようにする
生えたばかりの永久歯は弱くむし歯になりやすいのです。でも乳歯と永久歯が混在するから歯の高さはでこぼこで磨きづらいことこの上なし。磨いたつもりでも背の低い永久歯には届いていないこともあるのです。
メインテナンスでは担当歯科衛生士が目の色を変えて磨き上げますが、これだけでは不十分。おわかりですね。
毎日の生活が重要です。
まず覚えてください。むし歯は、歯質、糖分、細菌の3つに時間が合わさってやっとできる病気。
どれかひとつでも欠ければむし歯にはならないということ。意外でしょ?だから手軽にできることから実践していきましょう。
歯の質は変えるのが難しいけれど、糖分の摂取や細菌のコントロール、そして食べる時間は自分で変えられますよね。
歯磨きはどこでも書いてあるでしょうからサクッとね。
歯科衛生士のアドバイスを良く聞いて注意深く磨いてください。
やってみてほしいことは糖質と時間です。
糖質を0にするのは現実不可能。お菓子やスポーツドリンクはもちろん白米にもおかずにも入っています。でも時間を決めて食べたり飲んだりすればほとんど問題ありません。デザートは食事の最後に摂る、3時のおやつは3時から3時20分の間に食べるなどです。時間を決めるとは食べ終える時間を決めることです。
美味しいデザートも1時間かけてゆっくり食べるのはNG。
食べ始めると歯は溶け出します。(脱灰)食べ終わって30分で元に戻ろうとします。(再石灰化)食べない時間を長く作るのがむし歯にならないコツなのです。
でもジョギングや山登りなど、長時間の水分補給が必要な場合は???
スポーツドリンクを薄めて1回の糖分を少なく!ではなく、スポーツドリンクと麦茶やお水の2種類をお持ちすることをお勧めしています。甘いものを倍に薄めても30分おきに飲んでいたら、歯は溶け続けます。でも例えば30分おきに甘いものと水を交互に飲んでいれば、その分脱灰の時間が短くなります。結果、むし歯になりにくくなるのです。
小学3年生あたりになると、世界が広がり自分で選択する場面が増えてきます。自覚をすれば正しい選択ができ、無理なく毎日の生活に、予防を取り入れられるようになるのです。
でも、できれば週に1回くらいはお家の人に歯磨きチェックをして欲しいかな。
次回はいよいよ中学生高校生編です。
図の出典 株式会社プラネットfinderより
あおき矯正歯科